私が参加者の声として、第一に伝えたいことは、このプログラムにぜひ参加すべきということです。海外に滞在してみたい、海外の文化や教育を知りたいという思いが少しでもあれば、参加する価値があると思います。私はもともと海外の教育事情に関心があるとともに、日本とは異なる土地で色々な物事や人に出会うことで、自分の視野や価値観を広げたいと思い、本プログラムに参加することを即決しました。実際に滞在してみると、過去に参加したことのある語学留学とは異なり、自分の専門分野について、他国の大学で実際に授業を受けたり、関連施設の訪問をさせていただいたりと、毎日が学びで溢れていました。
授業に関しては、滞在先の国の教育事情や日本との比較など、その国の教育分野の最前線にいらっしゃる教授の方々の講義や、現地の学校や教育機関への訪問を通して、書籍だけではわからないその国の実態について直接知ることができました。また、現地の大学院生との交流をきっかけに、自分が関心のある学校に訪問し、実際にインタビュー調査をさせていただくこともできました。教授や学生を始め、訪問させていただいた学校や施設の関係者の方々まで、温かく迎え入れてくださり、本当にたくさんのことを教えてくださいました。
また、現地でのフィールドワークや自主的に申し込んだイベント等を通して、授業がない日も大変充実していました。フィールドワークでは、滞在国の文化に触れる機会や施設訪問をさせていただく機会があるとともに、韓国にて自主的に申し込んだイベントでは、韓国の大学生主催の若者による日韓交流会に参加することができ、国境を越えて同世代と交流することの素晴らしさを体感することができました。現地の大学側からも、十分な学びの機会を提供していただき大変充実していましたが、そこからさらに、どれだけ学びの機会を増やせるかは、自分次第です。ぜひ現地での出会いや機会を大切に、色々なことに挑戦してみてください。行動力次第で、より充実した学びができる留学になると思います。
さらに、本留学プログラムに参加した他の国の学生とも、盛んに交流することができました。互いの国に訪問しているからこそ、連絡を取り合ったり、互いの国の話をしたりすることもできます。そして何よりも、他国の学生が自分の大学に滞在している際には、互いにサポートし合い、今でも国境を越えた友好関係が続いています。本プログラムへの参加は終了となっても、留学期間に出会えた学生、教授、コーディネーターを始めとした関係者の皆さんとの縁は永遠です。このような素敵な縁に巡り合えることだけでも、大変貴重であるといえるのではないでしょうか。
こうして私は、3か月半に渡る2か国への留学を通して、これまで曖昧だった自分の研究の方向性をより具体的に定めることができました。もちろん留学前から取り掛かっていた研究テーマはありましたが、本留学中に学んだり経験したりしたことが基となり、自分の関心の矛先がはっきり見えてきたのです。テーマが変わるかどうかは人に寄りますが、参加者の誰もが、自分の今後の研究や人生設計に何かしらの影響を受けているはずです。量や質は人に寄って異なるとは思いますが、確実に本留学プログラムを通して経験したり学んだりしたことは、今後の人生の糧となります。
冒頭にも述べたように、私が参加経験者として伝えたいことは、少しでも関心があれば、本留学プログラムに飛び込んでみるべきということです。もちろん簡単にはいかないこともありますが、すべてが自分にとってかけがえのない経験となります。
思い切って飛び込んでみてください。