CA6第1期生:𠮷川麻紘さん
派遣先大学:韓国教員大学校(韓国)、コンケン大学(タイ)
1.第1期生として2022年にプログラムに参加されたあと2024年春に博士後期課程へ進学されました。進学を決めたきっかけを教えてください。
後期課程に進学した根本的なきっかけは、まさに本プログラムであると言えます。私は、本プログラムで留学したことで、現在の研究テーマに出会いました。韓国に留学する際、韓国教育について調べてみたところ、「革新学校」という学校があるということを知りました。関心を持った私は、留学中に現地の教授や大学院生に「革新学校」に関する話をたくさん聞き、実際に革新学校に訪問させていただくこともできました。そこでは、教師や子どもの話を直接聞かせていただく機会を設けてもらったのですが、その時出会った子どもの目がキラキラしていました。そこから私は、本格的に革新学校について調べはじめ、帰国後、修士論文のテーマを急遽変更することになりました。しかし、修士論文に関しては、半年ちょっとしか調査する機会がなかったため、もっと革新学校について研究してみたいと思い、後期課程への進学を選択するに至りました。
本プログラムに参加し、韓国に行っていなければ、私は博士後期課程には進学してなかったかもしれません。私の今があるのは、本プログラムのおかげといっても過言ではありません。
2.後期課程で取り組んでいる研究内容を教えてください。研究内容は前期課程の内容と変わりましたか?
前述の回答とも重なりますが、前期課程から引き続き、韓国の革新学校の研究をしています。前期課程では、修士論文の執筆に向けて革新学校に訪問し、教師へのインタビュー調査を実施しました。その後、後期課程では、校長と教師へのインタビュー調査、教職員会議の参与観察、教育庁(日本でいう教育委員会)主催の研修の参与観察等を実施しています。今後もこれら調査を継続するとともに、子どもの教育活動の参与観察、教育庁職員へのインタビュー調査等も実施し、とにかく現地調査を中心に博士論文の執筆に向けて研究を進めていく予定です。
3.今後やりたい事は何ですか?
より活発な現地調査と、韓国教育に関する知識の蓄積等のため、2025年度は韓国教員大学校に長期留学する予定です。そうです、本プログラムの協定大である教員大に、再度留学させていただけることとなりました。これも本プログラムを通して、現地の教授や教師と親交を深めることができていたからこそだと思います。そもそも後期課程に進学するつもりもなかった私ですが、今では日本人として韓国の革新学校を専門的に研究する第一人者になりたいという野望を抱くまでになりました。まずは留学を通して、革新学校に関する博士論文を執筆できるよう、研究に邁進したいと思っています。
また、私が韓国で調査を行うことができているのは、本プログラムを始め、現地で出会った人々のおかげです。だからこそ、今自分にできることに精一杯取り組むことで、いつかこれまで私が出会ってきた人々に恩返しができたらと思っています。
4.今後プログラムに参加する後輩たちにメッセージをお願いします。
とにかく少しでも関心があるなら、ぜひ本プログラムに飛び込んでみてください。これは、私が留学終了後から変わらず発信しているメッセージです。どこで何に出会うかはわかりません。もちろん、誰もが留学先で関心のあるテーマ等がみつかるとは限りませんが、過ごした時間、経験、出会った人との交流は、一生の宝です。今でも私は、留学時に出会った韓国、タイの方々と交流を続けています。また、1期生を越えて、2,3期生の学生たちとも日本や韓国で交流を深めています。こんなにも温かい留学プログラムにはなかなか出会えません!学習面だけでなく、国境を越えた素晴らしい親交を得ることができます。
お世辞でもなんでもなく、私にとっては、本プログラムに参加していなかった場合の人生が想像つきません。CA6に参加したからこそ、今の私がいます。そして、今後の参加学生である皆さんと新たな交流ができることを、私自身とても楽しみにしています。
こんな魅力的なプログラム、飛び込んでみるしかないと思いませんか?お待ちしています!
韓国における学校調査の様子
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韓国教員大学校の教授と学生との食事会
CA62期生との交流